コラム
健康で活動的な長寿を手に入れる
師走の候、皆様にとってこの一年はいかがでしたでしょうか。
年末に差し掛かるにつれ、忙しさが増し、健康への意識が後回しになりがちです。
しかし、この時期こそ、自身の健康を見つめ直し、新たな年を迎えるための準備を始める機会となればという思い、今回のコラムをお届けします。
LIFESPAN〜老いなき世界〜 デビット・A・シンクレア著
「年を取ることは、必ずしも病気や老化を意味するわけではない」
この考え方を本書から学びました。
老化は避けられない運命として受け入れるのではなく、実は治療や予防の手段があるというのです。
訪問歯科診療の現場で私たちが目の当たりにするのは、施設に入所された後、体が弱り、病気になり、加えて認知症が進行し、人生の最後の10年間が苦しいものになってしまう様子です。
これは表面上、長く生きたということになるかもしれませんが、ご本人にとって本当に幸せな人生だったのだろうか、と考えさせられる場面でもあります。
シンクレア博士の著書では、単に寿命を延ばすだけではなく、健康で活動的な生活を長く続けること(健康寿命の延伸)を目指すべきだと説いています。
特に注目されるのは、サーチュイン遺伝子の活性化です。この「長寿遺伝子」とも呼ばれる遺伝子は、適度な空腹や軽いストレスの状況下で活性化し、老化を遅らせる効果が期待されています。
では、具体的にどのような方法が長寿につながるのでしょうか。
①飢え(空腹)なければならない。
まず、少食になること。これは、空腹時でも生命を維持し病気や身体のダメージを防ぎ老化を遅らせるためのもので、身体の省エネモードとも言えます。
空腹状態を保つことで、サーチュイン遺伝子を活性化します。
さらに、何を食べるべきか、何を避けるべきかについても、この本では述べられています。
②肉を食べない。
肉は貴重なタンパク質源であり、9つの必須アミノ酸が全て含まれていますが、動物性タンパク質の過剰な摂取は心血管疾患やがんのリスクを高めることが報告されています。
特に加工肉は発がん性が高いとされています。その代わりに豆や豆腐、穀物、納豆、豆乳などの植物性タンパク質を積極的に摂取することが推奨されています。
③タバコを吸わない。
タバコは健康に悪影響を及ぼすだけでなく、老化を加速させることが知られています。
受動喫煙も周囲の人々に悪影響を与えるため、避けるべきです。
④紫外線に注意する。
紫外線は肌の老化を加速させるとともに、皮膚がんのリスクも高めます。適切な日焼け対策をすることが重要です。
⑤軽いストレス。
適度な運動によって体に適度なストレスを与えることが推奨されています。最新の研究では、毎日15分程度のランニングが非常に効果的であることが示されています。最も推奨される運動形式はHIIT(高強度インターバルトレーニング)です。
最後に、長生きのためのサプリメントとしてNMNが注目されています。
NMNは、アボカドやブロッコリー、キャベツなどに含まれる成分で、人間の体内にも存在し、老化防止に寄与するとされています。
これらの方法を実践することで、健康で活動的な長寿を手に入れることができるかもしれません。
とは言え、食事の楽しみを制限するのは、人生の喜びを奪うことにもなりかねません。
全ての人が厳しい食事制限を受け入れるのは現実的ではありません。
そこで、NMNのようなサプリメントを利用することで、バランスを取ることができます。
当院ではNMNサプリメントを取り扱っておりますので、ご興味のある方はお問い合わせください。
健康で長寿な人生を送るために、一緒に努力しましょう。
皆様の健康と幸せを心よりお祈り申し上げます。
院長 友野博記