コラム

④治療計画 ~インプラントコラム~

「公益社団法人日本口腔インプラント学会認定専門医」として「インプラント治療」を検討されている方に向けて、出来るだけ噛み砕いてわかりやすく正しい情報をお伝えしています。

今回のテーマは
「治療計画」です。


1.「治療計画」について考慮すべき点

患者さんの主訴、全身状態、局所状態、年齢、職業、経済的背景などを把握し、治療後の機能的、審美的な回復、清掃性などのメインテナンスに関する事項を考慮して最終的な治療のゴールを設定します。

●リスクを考慮して治療計画を立てる
インプラント治療には「全身的リスク」と「局所的リスク」があります。
インプラント治療は、外科処置を含むため一般的な歯科治療以上に全身への治療リスクの把握が必要であり、高血圧や糖尿病などの既往歴や飲んでいる薬によっては、医科の主治医に問い合わせを行います。
局所的なリスクには、お口の中だけでなく、あごの関節や筋肉の状態、見た目(審美)に対するリスクの確認も重要になります。さまざまなリスクを治療前に抽出して安全なインプラントの治療計画を立てます。

●治療費はどのようにして決まるの?
本数、人工の歯の種類、手術の内容や術者の技術力、インプラントメーカーの違いなど複数の要素から治療費が決定されます。
インプラントの1本の治療費(人工の歯を含む)は40~65万円程度が相場です。

 

2.問題点の抽出
患者さんごとに異なる問題点を漏れなく客観的に把握するためには、プロブレムリストの作成が必要となります。
このリストにあげるものは、主訴、診断、症状、身体的問題、社会的問題、精神的問題などがあります。
患者さんの持つ問題点を具体的に認識でき、治療するべき問題点を共有することができます。

 

3.補綴主導型インプラント治療
CT撮影により、あごの骨の形態を検査します。歯型をとってかみ合わせを診断し、あごの骨の情報と合わせて総合的な判断の下、治療プランを決定します。

●インプラント治療を行う前に決めることは?
最初に人工の歯の設計を主治医と決めます。どのような歯を入れるかによって、インプラントの本数、手術方法などの治療内容が決まり、治療期間と治療費が決まります。

 

4.インプラント体の選択
インプラントは、上あご、下あご、見た目(審美)を優先すべき部位などを考慮し、その役割に応じた適正な本数・形状・サイズを決定します。

多くのインプラントシステムが存在しますが、当院ではストローマン社製(スイス)インプラントを使用しています。
世界シェアNo.1のインプラントです。ストローマンインプラントは、ITI(International Team for Implantology)によって臨床研究や製品評価が行われており、科学的根拠(エビデンス)から高い品質が証明されているインプラントです。

 

5.インプラント治療前の歯科治療
インプラント治療が従来の補綴治療と異なる点は、いったん完成した治療結果を簡単に変更できないことです。
治療の結果を永続させるためには、残存歯、残存歯の歯周組織、および咬合状態が長期的安定を得られる状態で持続させることが重要です。そのため、インプラント治療を開始する前に歯周病の評価を行い、歯周治療により歯周組織の安定を得て、さらに咬合に問題がある場合は歯および補綴治療の評価を行い、歯冠補綴治療、あるいは矯正治療などにより咬合状態を整える必要があります。
さらにインプラントに近接して根尖性歯周炎が存在し、治療が得られていないと、術後に悪化し、再治療や新たな補綴治療が必要になることがあります。
そのため、インプラント治療前に根尖性歯周炎の評価と治療を行います。

 

 

〜⑤インフォームドコンセント〜
につづく。

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