コラム
フッ素ってどんな物??
皆さんは「フッ素」と聞くとどのようなイメージをお持ちですか?
「むし歯予防に効果的」
「フッ素を塗っていればむし歯にならない・・・」
といった良いイメージを持っている方もいれば、半面、
「身体に悪い」
「中毒を起こす怖い物質・・・」
といった悪いイメージをもたれている方もおられるかもしれませんね。
普段、歯科医院で用いるフッ素とは、フッ化ナトリウムのことです。
フッ化物は、お茶やこんぶ、にぼしなど天然の食品、水道水や母乳にも含まれており、実は日常生活の中でも気づかないうちに微量に摂取しています。
微量であればとくに危険というわけではありません。
「摂りすぎれば毒に、適量を使えば薬になる」
これが正解です。
ちなみにフッ化ナトリウムは、歯磨き剤1本分の量を飲み込んだとしても急性中毒を起こすことはありません。余程のことがなければ急性中毒を起こすことはありませんが、フッ素を塗った後は飲み込むのではなく吐き出しましょう(*^-^*)
さて、上手く使えばいろんな効果があるフッ素ですが、どうして歯に良いのでしょうか?
<フッ素の効果>
① 歯の質自体を強くする
フッ素の効果が目で見てわかりやすい実験があります。
フッ素が歯の表のエナメル質に取り込まれることによって構造がよりしっかりと安定します。その結果歯の質が丈夫になり酸に溶けにくい強い歯がつくられます。
特に生えたばかりの歯はたくさんのフッ素を取り込みやすい性質がありますので、子供のうちからのフッ素によるむし歯予防がオススメです。
② 初期のむし歯の修復を助ける(再石灰化作用)
唾液中にある歯の成分でもあるカルシウムやリンと一緒に、酸に攻撃された歯の表面にくっつき、再石灰化を助けて脱灰部分を元に戻そうとする働きがあります。
③ むし歯菌の働きを弱くする
近年の研究で、フッ素はむし歯菌が歯を溶かす酸を作るのを抑制する、またフッ素はむし歯菌の発育を抑制する、などの働きもわかってきました。
歯に対する効果だけでなく、むし歯菌に対しても効果があるフッ素、上手につきあえば予防効果の期待大です。ですが、フッ素を塗っていればむし歯にならない、というのは誤解です。
むし歯は生活習慣病の一種です。
フッ素をしたからといって、、むし歯にならない訳ではないので、ダラダラ食べを控えて、食べた後は日々のブラッシング、それに加えて補助的にフッ素の予防効果も使うようにしましょう。